牡丹種曲

こんばんは。


今日は、以前に訳した

昔の中国の漢詩の訳を載せたいと思います。



牡丹種曲

作:胡李賀

蓮枝未長秦蘅老,走馬馱金斸春草。
水灌香泥卻月盤,一夜綠房迎白曉。
美人醉語園中煙,晚華已散蝶又闌。
樑王老去羅衣在,拂袖風吹蜀國弦。
歸霞帔拖蜀帳昏,嫣紅落粉罷承恩。
檀郎謝女眠何處樓臺月明燕夜語。


まだ蓮の花と枝は育ちきっておらず、秦蘅(バニラ系の植物)は既に枯れている時

人々は大金を持って馬に乗り、牡丹の花の苗をお金を出して見に行く

半月状の植木鉢に入れ、線香の良い香りのする土を盛り、水をやり、一夜の間に緑色の花の蕾を出した牡丹を見るために夜明けごろに向かうのだ

貴族の男女たちが酔った感じで何か話をしていると

花に軽く煙が絡みつき 夕方には花びらがすっかり咲ききっていて萎びてしまい 遊んでいた蝶もだんだんとまばらになる

少し昔の貴族たちは衰退していったが 彼らの子孫は未だに美しい衣装を着て

《蜀国の弦》の調べを聴きながら花の宴に興じている

そうするうちに夜の帳が訪れ 派手な宴の幕が閉じてお開きになると

牡丹は粉を撒き散らしながら密かに枯れ始める

お気楽な男女たちは既にどこかへ消え 

あとには明るく輝く月と ツバメの泣き声がただ残るばかりだ



と、いうような詩、、。


なんで訳したかというと、会社の先輩からこんな扇子をもらって気になったからです。


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ちなみにこれ中国ではなく、タイからのお土産です笑。


まぁ、当時のお気楽な貴族を憂いた皮肉ぽい詩なのですが。

描写が綺麗なので、私は割とお気に入りです。


おやすみなさい。